Home / JLPT N1 / JLPT N1 7/2019 (Read) – 2019年7月 日本語能力試験 N1

JLPT N1 7/2019 (Read) – 2019年7月 日本語能力試験 N1

JLPT N1 7/2019 (Read) – 2019年7月 日本語能力試験 N1
言語知識(読む )
JLPT N1 7/2019 – Part (Read) with Answers

問題 7 次の文章を読んで、文章全体の内容を考えて、41 から 45 の中に入る最もよいものを 1、2、3、4 から一つ選ぶなさい。

人間とは着きのようなもの

この世を生き抜く上で知っておくべき言葉がある。
きず一つは、「人間は謎」だということ。 人は自分では何でも分かっているつもりでも、本当は自分自身のことをよく理解できていないものだ。自分 で自分のことを理解できていないのに、どうして他人のことを理解できるのか。これが、(41)一つ。それからもう一つは「人間は月のような存在だ」ということ。自分が他人に見せて いる「自分」は、相手に応じて見せる「光り輝いている部分」であって、ほかのところに行けば、また(42)顔をす る。上司の前では部下の顔をするし、お得意さま(注 1)の前に行けばそれなりの顔をする。自分だけじゃない、 みんなが千変万化する(注 2)ものであり、人は他人に対して、基本的には常に自分の明るい部分を見せてい るということだ。

他人には満月を見せていて、人という光に当たって誰もが輝いて見えているが、その裏側は黒く、暗いもの だ。その暗いものを自分が持っているということを最初から分かって(43)、その人はもう、すぐにでも心が平和 になるだろう。

そうすれば、「あの人は信じられる」とか「信じられない」とか、「裏切られた」という思いもなくなる。人間社 会という宇宙の上に回っていて、その人間が裏側を見ている場合もあるのもしかたのないことで、人間関係と いうのは、〝引力〟とかいろんなことが関係してくるということも(44)。

だからこそ「人間は謎」であり、たまには元気がなくなったりして、三日月になったりするけど、いつも光って 見える。(45)裏側に、真っ暗で人に見せたくない部分を誰も持っていて、そのすべての面を見ることは誰にも できない。

見えている部分の裏側にある面の存在を認識できていれば、変に気持ちが揺さぶられることもなくなるの だ。

(注 1) お得意様:ここでは、取引先
(注 2) 千変万化する:様々に変化する

41).

1. あと
2. また
3. まず
4. もう

42).

1. 同じ
2. 別の
3. そんな
4. あのときの

43).

1. いて
2. いれば
3. いるため
4. いたとしても

44).

1. わかっていた
2. わかってきたのか
3. わかっているらしい
4. わかってくるはずだ

45).

1. しかしその一方で
2. そうしたからといって
3. 例えばこのように
4. どちらかというとむしろ

Answers:
問題 7
41) 3.
42) 2.
43) 2.
44) 4.
45) 1.